そんなに就活しないでいいんじゃない? 20代で年収700万円の私のひとりごと

※2020年2月10日更新
いきなりですが、就職活動って大変ですよね。
リクナビやマイナビなどの就職サイトで、選考情報を毎日チェックして、エントリーシートを送って、会社説明会の予約をして…
学校に通いながら、筆記試験対策やら企業研究やら面接対策やら・・・もう本当に、本当に大変です!
でも、別にそんなに真剣に、みんなと足並み揃えて就活しないでもいいんじゃない?
というのが今回の記事のテーマです。
私は超売り手市場の恵まれた2009年卒ですが、ほぼ就活をしないで、適当に新卒で就職して転職を重ね、今は外資系商社でマネージャーとして働いています。
29歳で年収700万円(32歳の現在は年収1,160万円)です。仕事の内容もダイナミックで楽しいです。恵まれている方だと思います。
そんな私が「そんなに就活しないでいいんじゃない?」
と思う理由をご紹介していきます。
何がやりたいか分からないから就活したくない人、逆にやりたいことがあるから就活したくない人、「みんなが就活するから…」という理由に納得出来ないから就活したくない人、そもそも働きたくないから就活したくない人笑…。どれかに当てはまる皆さんは、ぜひ今回の記事を参考にしてみて下さい。
日本の就活のシステムはおかしいから真剣になっても無意味
大卒の就活生は、毎年約40万人前後だと言われています。
その40万人が皆真っ黒のリクルートスーツを着て、同じ髪型をして、大企業から順番にエントリーシートを送りまくり、毎日説明会や面接に臨みます。
まず、声を大にして言いたい。
スーツのフォーマルはネイビーかグレーやで!
グローバルスタンダードでは、黒は冠婚葬祭かマフィアやで!
やっと、ストレス解消出来ました笑
さて、日本の新卒採用は、世界的に見て非常に特殊です。
新卒の大学生を大量に雇い、会社で育てるという文化は世界広しといえども日本だけです。
さらに、ジェネラリスト志向という名の下に、入社するまで職種が分かりません。
経理かもしれないし、営業かもしれないし、企画かもしれないし、とにかく分かりません。
営業で配属されても、3年後に総務になったりもしますし、異動もあります。
まず、1つの意見。
日本の普通の会社に入ったら、以上のように自分のポジションがコロコロ変わります。
それにもかかわらず、自己分析をして、志望動機を考えて、無理やり就活をする必要がありますか?
社会に出る前の大学生が一生懸命自己分析をして、「自分は地元の愛知県で、この会社の作っているタイヤを売りたい」という結論に至り無事内定したとして、1年目は見事、愛知県でタイヤの営業に配属されたとします。
3年目に東京の品質管理部に異動になったとします。
「待て待て〜い!愛知県でタイヤ売りたかったんじゃないんか〜い!」
しかも、日本の就活では、「地元とタイヤが好きだから、地元でタイヤの営業がしたいです」というような志望動機で面接を受けると、偉そうな面接官が、
「ジョブローテーションで色んな部署に異動になるし、勤務地が変わることもあるよ、それでも大丈夫?」
とかいうようなことを、ドヤ顔で言ってきやがります。
これはタイヤや愛知県の事例だけでなく、多くの事例に当てはまります。
英語を生かして、外国人向けの人材サービスの営業をしたいという人だって、日本人担当の人事になるかもしれないし、中国に留学していた経験を生かして中国で働いてみたいという人だって、一生中国に赴任出来ない可能性も十分にあります。
だから日系企業、特に大企業へ就職するなら、本来は自己分析も志望動機も無意味です。
だって、志望した仕事が出来るか分からないじゃないですか。
欧米は〜
とすぐ欧米の話をする奴はいけ好かないですが、欧米の話をしますね笑
例えば、アメリカ。
アメリカは、まさに「就職活動」です。
基本的に、大学で専攻した分野の職につきます。
募集要項に、
A master’s degree in statistics is expected (統計学の修士号が必要)
など、細かく規程されていることが普通です。
そもそも、日本人の大好きな「総合職」という職種がありません。
アメリカ人の友人に、日本は会社に入るまでどんな職種になるか分からないというと、100人中100人が驚きます。
備考:実際私は5〜6人しか友達がいませんが笑、全員驚いていました。
そして、部署異動や転勤もほぼありえません。
ニューヨークで、Webマーケティングのポジションで採用されれば、ずっとそのポジションです。急にボストンで経理になることはありえません。
アメリカの学生には、明確な就活の時期はありません。
一般的には、大学在学中に長期的なインターンシップを経験した会社に卒業後に入社したり、その経験をアピールして、同業他社に就職したりします。
大学の専攻や、自分が経験したことがそのまま就職に結びつきます。
そして、転職しない限り、その仕事を継続します。
これであれば、自己分析、志望動機が生きてきますよね。
と、欧米の話はこのあたりで辞めましょうか。日本人なので。
よく言われることですが、日本は就職ではなく、就社です。
ですから、普通の日系企業、特に大手に入るために一生懸命、自己分析や志望動機をこねくり回すことはナンセンスです。
大学生の時から私はそう思っていましたし、今も変わらずそう思っています。
志望動機なんて、「御社の給料が良く、潰れなさそうで、何となく企業イメージが良くて、何ならモテそうだからです!」以外に無いはずです。(偏見!?笑)
しかし、何度も言いますが、勤務地や職種さえ変わるのが日本の会社です。
職種が変わった瞬間に、キャリアは分断されます。
ジョブローテーションなんて、百害あって一利無しです。
もう一度言いますが、日本の就活のシステムはおかしいから、そんなに真剣にならないでOKです。
でも、働かないといきて生きていけないじゃないですか?
その通りです。
次の章で、新卒で真剣に就活をしないで、どうやって自分の市場価値と給料を上げていくかというお話をします。
市場価値と給料を上げ続けるには… そうだ外資、行こう!
と、いうことで、日系特に大企業への就活を真面目にやるのはナンセンスだとご紹介しました。
それでも日系大企業に入りたい方に、間違いない方法をご紹介します。
出来るだけ偏差値の高い大学に入って、OB/OG訪問&インターンシップをしまくり、大学4年間を就活に受けの良い資格取得やエピソード作りに費やし、後は、「みん就」や「転職会議」で過去の面接の質疑応答を分析することです。
ここまでやれば、テレビ局や5大商社への内定も射程距離です。(ホントかよ…笑)そういえば、学生時代はテレビ局とかカッコイイと思ってたなぁ・・・今はテレビ業界なんてオワコンすぎて全然行きたいと思いませんが。(まぁ行きたくても行けんけど!笑)
でもそこまで頑張って就活して良い会社に入っても、シャープも東芝もあの状況ですよ。
理系卒の技術職の人はいいかもしれませんが、文系総合職でジョブローテーションしてきた人はどうなるでしょう?
多くの人がクビです。
なぜなら専門性が無いからです。
では、常に市場価値を高め、社会に必要とされ続けるにはどうしたら良いか?
そうだ外資、行こう!です。
結論から言いますが、(結論まで長いな〜笑)、市場価値と給料を上げていくのに最も早い方法は、一刻も早く外資系企業へ転職し、職種を絞り、その職種でキャリアアップしていくことです。有望なベンチャー企業への転職でもいいと思います。
新卒で大切なことはとにかくどこかの会社へ入社することです。
それが大企業であれば、それはそれでいいかもしれませんが、ブラック企業じゃなければどこでも良いと思います。
その会社で世間一般的なビジネスマナーを学びながら、必死で英語を勉強して、TOEICで800点以上を取り、自分がキャリアを築きたい職種を募集している外資系企業へ転職しましょう。
英語が苦手な方は、私がTOEIC800点を取った時の勉強法を、「こちらの記事」でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
さて、外資系企業への転職における職種選びですが、営業でも購買でもマーケティングでも人事でも経理でも、好きな職種でOKです。
アメリカは、就活の際に大学での専門性が問われるとご紹介しましたが、外資系企業の日本法人のJob Description(募集要項)は基本的に本社より緩く、例えば、私が今働いている外資系商社の募集要項は…
・2-3years of work experience for sales department
(2-3年の営業経験)
・Motivation and commitment towards business sales
(売上に対しての意識・モチベーションの高さ)
・Friendly and open attitude
(友好的で感じの良い態度)
こんな感じでした。
平たく言えば、どこかの会社で2-3年営業を経験して、元気でハキハキしていて、そこそこ英語が話せれば採用されるということです。
2014年の国税庁の調査によれば、日本人の平均年収は415万円でしたが、私は現在32歳で1,160万円です。32歳にして、平均の2.8倍です。
恵まれていますよね。それは職種を絞った外資系企業勤務だからです。
そんな私も大学を卒業する時は、ほぼ就活をしないで地元愛知県の中小化粧品メーカーへ入りました。
結果的に内定者は私一人だったので、倍率は高かったようですが、特に自分を飾らず正直に選考を受けていました。
私が就活を真剣にしなかった理由は、以上のように、自己分析や志望動機を無理やりひねり出すのに抵抗があったことに加え、追いかけている夢があったからです。
高校生の時からずっと音楽をやっていて、大学でバンドを組み、プロミュージシャンを目指していました。
25歳までは、音楽で成功出来るようにとことんやろうと思っていました。
就職は、その後でいいかと思っていたんですね。
でも、音楽をやる上で、フリーターが良いか、会社員がいいかを考えたところ、結局時間とお金がある方がいいなと思いまして、時間に融通が効く会社員がベストでは?と考え、その軸で1社目の化粧品メーカーへ入りました。
「こちらの記事」で書いたように、結果的に時間が取れなくて、5ヶ月で辞めてしまったのですが…。
新卒の会社を5ヶ月で辞めるなんて、就活していないも同然です。
その後も音楽がやりたかったので、似たような動機で地元の医療系の財団法人に入りました。
自分の人生をダイジェストでお送りしすぎて少し悲しいですが、結局とある大きなバンドオーディションの最終選考に25歳で落ちたことで、「音楽は趣味にしよう志向」に見事、転身しました。
その後、20代の転職に強いパソナキャリアを利用して転職活動を始め、25歳で豊田通商の子会社の商社に転職しました。「こちらの記事」で書いたように、トヨタグループで、しっかりとした社会人の基礎を学ばせてもらいました。
その後、27歳でその豊田通商の子会社から、リクルートエージェントを利用して外資系不動産会社へ転職し、その1年後に、JACリクルートメントを利用して、現在勤務している外資系商社へ転職しました。
たまたま、大卒からずっと営業でしたので、外資系不動産会社へ「Sales & Marketing」の職種で転職し、その後に外資系商社へ「Sales & Marketing & Supply chain management」の職種で転職しました。(なんじゃそりゃ笑)
まあごちゃごちゃした職種名ですが笑、ベースはSales department、つまり営業です。
私の場合は、たまたま営業でキャリアを形成していくことになりました。
なぜなら外資系企業に入るまでずっと営業でしたし、人と話したりモノを売ることが好きだったので、そのまま営業でいこうと考えたからです。結果オーライですね。
営業だけでは食っていけないと思うので、英語と貿易も頑張って勉強しました。
英語と貿易がそこそこ出来て、在籍した会社でそれなりの結果を残せれば、食いっぱぐれはしないかなあと思っています。
そして、在籍している会社で、しっかりと結果を残しながら、常により良いチャンスを探し続ける姿勢も非常に大切です。
今の世の中は非常に便利になっており、優良企業の案件を数多く取り扱っていて、スカウトサービスも充実しているパソナキャリアなどに登録しておくと、思いがけない会社からオファーが来たりしますし、自分の市場価値を常にチェック出来るので、おすすめです!今の時代、新卒の就職はゴールではなく、むしろスタートだと言えます。(名言風笑)
話は変わって、もし今私が大学4年生だったら、恐らくSEになります。
「こちらの記事」で書いたように、ITのバックグラウンドを持つ人は、これから強いですよ。
繰り返しますが、今私が新卒だったら、まずは日系のIT企業にSEとして入りますね。もう大手が無理だったら中小でいいです。でも出来たらNTTデータなんかがいいですね。
同じ大学の友人がNTTデータに入りましたが、やっぱり元請けなので給料が良いですし(平均年収798万円:36.7歳)学べる技術もレベルが高いので、潰しがきくと言っていました。
その友人は、あと3年くらい働いて、IBMやHPなどの外資系のIT企業に転職するか、アクセンチュア等のIT系コンサルに転職しようかなあと言っていました。羨ましいぜ…。
と、このようにITパーソンとしてスキルを磨いていけば、食いっぱぐれないですし、いつまでも市場価値と給料を上げ続けられますので、一つの参考になればと思います。
この記事を大学生の時に読めていたら!笑
と、自画自賛はさておいても、SE、つまりIT系はいいですよ。
少し脱線してしまいました。まとめます。
まとめ
大企業に入れなくてもいいです。
新卒の就活で全てが決まるなんて嘘です。
自分が好きなことを職種ベースで絞り込み、その職種を経験出来る会社に新卒で入って、さっさと外資系企業に転職しましょう。有望なベンチャー企業も良いと思います。
お伝えしたいことが多く、どうしても長文になってしまいますが、私の新卒の時も、例えば外資系コンサルタント職は人気で、高嶺の花でした。
ロジカル・高給・カックイー!
みたいな感じでした笑
しかし、新卒で外資系コンサルタント職に内定することは非常に難しいです。
ほぼ東大京大もしくは海外の大学卒、ギリで早慶です。
一方で、私は名古屋の私立大学卒ですが、今ならキャリア採用で外資系コンサルファームからスカウトが来ます。
また実際に、今年の1月から某大手メーカーで働いていた私の後輩も、会社員4年目で外資系コンサルに転職しました。彼は新卒の時にはその会社に落とされています。
だから、そんなに就活=人生の崖っぷちみたいに思わなくていいです。
月並みですが、入った会社で一生懸命頑張りましょう。
その職種が経理だったら、英語を勉強して外資系のFinance departmentに転職しましょう。
人事だったら、Human resource です。
仕事の質も上がるし、市場価値も上がるし、給料も上がります。
あなたが一生懸命自分の市場価値を上げるために頑張れば、新卒で落ちた会社からお呼びがかかりますよ。本当です。信じてくれていいですよ。
こんな風に、新卒カードを重要視していない不良な私ですが、今は新卒の就活も非常にフレキシブルになっているようでビックリしました。
先日学生の読者から教えてもらったのですが、1日に8社も選考を受けられるMeetsCompanyとか、自分の大学のOB/OGに訪問出来るビズリーチ・キャンパスとか、今はこんな便利なサービスがあるんですね。私が卒業した2009年にはリクナビとマイナビしか無かったですよ笑。使えるものは全部使って、自分にフィットする会社をぼちぼち探していきましょう。
※MeetsCompanyのイベント会場の様子です。カジュアルでいい感じですね!
まぁ少子化ということもありますし、有効求人倍率も非常に高く(2018年4月はなんと1.59倍!)超売り手市場なので、企業も良い人材を取るために頑張ってるんだなあと感じます。
繰り返しますが、会社に入ってから一生懸命目の前の仕事を頑張って、キャリアアップすることが一番大切ですけどね。
ということで以上、「そんなに就活しないでいいんじゃない? 20代で年収700万円の私のひとりごと」でした。
この記事が、就活でモヤモヤされている皆さんのお役に立てれば幸いです!
それでは無理しないで、「そこそこ就活」頑張って下さい!
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こんばんは、毎度大変ためになる記事ありがとうございます。
めちゃくちゃ参考になります。
就活の時に参考にしたい記事ばかりです。
もちろん全部はうのみにしませんが(笑)
やーばパパさん
いつもブログをお読み頂き、ありがとうございます。
私の経験が、少しでもやーばパパさんのキャリアアップのご参考になればとても嬉しく思います!
これからも、楽しんで読んで頂ければと思います!
桜井
全くその通りだと思いました!
もやもやしていたのを、代わりに言ってくれたようですっきりです笑。
けいこさん
コメントありがとうございます。
どこに入るかではなく、そこで何を積み上げるかが最も重要だと思います。
桜井
初めまして。就職活動中の者です。
とても勉強になりました。そこそこ頑張ります。
今大学4年だった場合,なぜ,外資系でなく日系SEなのでしょうか。
終活生さん
コメントをいただき、ありがとうございます。
外資系では即戦力(業務スキル&英語力)が求められるので
もし自分がSEを目指す新卒であれば、トレーニングをしっかりとしてくれる
大手日系企業を最初のキャリアとして選ぶかな〜と考えました。
それでは、そこそこ就活頑張って下さい!
桜井
それなりの中小企業でそれなりに働いているマンです。日本の終身雇用制度?に疑問を持ちもんもんとしています。
最近、弊社の海外子会社の部長の年収が、日本の親会社の役員の倍近いと聞いてしまい、もんもんもんとしています。
もんもんと調べ物をしていて、当ブログにたどり着きました。
恐ろしく長い記事でしたが面白いですし、勉強になります。
人生1回ですし、やりたいことやって楽しく上昇志向でいたいですね。
引き続き勉強させていただきます。
34歳お父さんさん
コメントをいただき、ありがとうございます。
少し前までは、歳を重ねれば役職も給料も上がっていきましたが
今はごく一部の会社を除いて、そのような恩恵を受けることは難しいですよね。
一方で、常に市場に求められるスキルを意識し、それを磨いている人は
活躍出来るチャンスが増えてくるのではないかと思います。
「やりたいことやって楽しく上昇志向でいたい」
というのは、とても素敵な考え方ですね!
私も取り入れさせていただきたいと思います。
桜井